再確認

tamigoro

2016年03月30日 08:35





加奈子さんと再会してから、
ホクレア 星が教えてくれる道~ハワイの伝統カヌー、日本への軌跡~
を久しぶりに読んでみた。
最後にこの本を最初から最後まで読んだのは、
ミネソタ州に住んでいたときかも。
ハワイに来てからからも、
思いついたときに
パラパラっとめくってはいたけども。
集中して読書したのも久々。

ホクレアの航海を体験する前に読んだときは、
ホクレアが日本までやってきたっていうのに、
自分は海のないミネソタで何してるんだ?
ていう思いと、
それと同時に、なぜかドキドキしながら、
ああ、ホクレアの航海って、
航海術ってそうなんだ、
やっぱり、これが自分のやりたいことだ、
早くホクレアで航海したい!っていう思いが
心の奥底から溢れ出て来たのを覚えている。

そして今、
ホクレアの航海を実際に体験した後に
読んでみて、何だか不思議なんだけど、
自分もミクロネシアと日本へ航海しているような
そんな感覚で読んでた。

この本に書かれている
加奈子さんの言葉ひとつひとつが、
自分が航海したときに感じたことと、
重なって、胸が熱くなった。。。

この本は、
ホクレアの日本航海の
貴重な記録でもあると思う。
ホクレアが日本へ航海することで、
生まれた出会い、人とのつながり。
日本人の海と人のつながり、
日本に残っている海洋文化、そして、
失われていく文化。。。

加奈子さんが航海中に感じた思いが、
丁寧に書かれていて、
言葉ひとつひとつが
心にしみわたっていく。

本当に、
たくさんの人に読んでもらいたい。
なぜ、ホクレアが自然の力だけで航海するのか、
ホクレアで航海をすることに
何の意味があるのか、
ホクレアを全く知らない人でも、
海に興味のない人でも、それを理解できる、
自然と人のつながりについても
考えることができる、
心に響く本。
高校の英語の教科書にも、
採用されたそうです。すごい。

ホクレアの2007年の日本航海のとき、
私は沖縄にはいなかったけど、
遠く離れたミネソタで、
ホクレアが発信するメッセージを
確かに受け取った。
多分それを受け取ったときに、
私の航海はすでに始まっていたのかもしれない。

ホクレアは日本から帰って来て、
新たな旅、世界一周航海を続けているけど、
日本への航海は、
日本でホクレアに触れた人達の中で
生き続けている。

ホクレアのこれまでの航海の全部が
そうなんだと思う。
目的地へ着いて終わりじゃない。
そこからがはじまり。
そこからはじまる出会いとつながり。
人々の心の中で、はじまる航海。
1976年のタヒチへの最初の航海からこれまで、
ホクレアによって
人々の心の中に生まれた航海が、
つながって、編み込まれていく。

ホクレアはそうやって、
人々の心に触れながら、
人々の心の中で航海を続けながら、
前へと進む。

加奈子さんとの再会と、
この本を再読したことで、
それを再確認することができました。
ありがとう。

「ホクレア星が教えてくれる道」から。

「ホクレアは、
この航海でいったいどれだけの
人の手に触れただろう。
どれだけの心に触れただろう。
人の手があって、
人の心があって初めて
カヌーは前に動き出す。」
-内野加奈子-



サインを頂きました。ありがとう加奈子さん。
Mahalo!そしてa hui hou!

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